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武市瑞山獄中書簡抜粋

自分用の備忘録として。

文久三年九月二十一日武市瑞山、島本審次郎、河野万寿弥、島村衛吉、小畑孫二郎、小畑孫三郎らが投獄。島村寿之助、安岡覚之助、浜田辰弥らは親類預け。

以蔵の自白で元治元年八月十三日久松喜代馬、村田忠三郎、岡本次郎、森田金三郎が入牢。

瑞山は森田が激しい拷問に耐えていることを伝え、「西の衛吉も東の衛吉も、もはや下へ落とされるいきおいに相成申候」と九月二十二日の手紙に書き綴っている。西の衛吉は瑞山の実弟田内衛吉、東の衛吉は冨のいとこ島村衛吉で、「下に落とされ」は格下げを意味する。格下げを行い、土間に座る身分に落せば、拷問が可能になる。そのため瑞山は、同じ二十二日の手紙に「私事も、もはや下へ落とされるろうとおもい候。……いつなんどき死に候とも、くれぐれも未練な事のないように願上げ候。生きたものはどうしても死ぬる事にて……」

瑞山は二十五日の手紙では「田の衛吉は……拷問になるは間違いなく候。なんとも云ようもなき事になりたり」「また/\眠られず」と苦悶の胸中を妻に書き送る。
瑞山ら勤王党の幹部は、入牢以前に非常の場合は蘭方医楠瀬春同の調剤した「天祥丸」を用いると申しあわせている。
「拷にては殺す事はせぬものにて、ただ手を折り、足を折り、死なん位に致し候」瑞山は拷問のすさまじさを寿之助に記し、自分にも毒薬を差入れてくれるよう頼んでいる。九月二十七日の手紙。

十一月二十八日に衛吉は毒を仰ぎ、三十年の生涯を閉じた。病いで臥せていた瑞山は十二月一日実弟の死を知る。
「虚言(自白)して不義に陥りて死に候事、骨肉の情心外に耐え難く候。もちろん死に候上は、……返ってふびんと存じ申し候」
瑞山は叔父寿之助に悲痛な心中を書き送った。だが彼は愚痴になると思うのか、家信には衛吉のことを記さない。

監察役場の取り調べは一段ときびしさを増す。
瑞山と同じ獄舎にいる檜垣清治が、気絶するほどの拷問を受け、同志山本喜三進が新たに投獄されている。
瑞山は「士(さむらい)は、義理と恥とのみの事にて候。もはやこの世はいやになり候」と二月二十五日の家信に記す。

以蔵の自白は島村衛吉を危機に陥れた。
三月二十日南会所の牢から山田町の獄舎に移された衛吉は、三月三十二日二度にわたって苛烈な拷問を受けた。
翌二十三日再び大拷問にあう。苦痛のため気絶した衛吉に、牢番が水を持ってきてすすめた。瞬間、
「いかんぞ!」
と一声した衛吉は牢番を殴り飛ばした。その言葉を最後に衛吉の呼吸が止まった。行年三十二歳。
遺骸は翌二十四日実兄島村外内に下げ渡されるが、その折藩庁は「病死」と通告(拷問で死なせたのは過失とあって後日責任者が更迭される)。
瑞山は二十三日「誠に/\、うなり声を聞て、出ていて世話してやり度候えども、どうもならず、ただ/\、立たり居たり」とせつない気持ちを留守宅へ書き綴った。
「はや衛吉が初七日、ああ/\/\/\、むごや/\/\/\、しかしながら、衛吉もここもとも同じ事ぞよ。それゆえ治り次第に搾め殺されることこそ本望と、涙ながらにおもい候」瑞山は三月二十九日の手紙に衛吉のことを書いている。病いが、衛吉の無惨な死が、瑞山を憔悴させていた。


色々忘れていたなあ。後日まとめ直すかも。
これだけだと暗いのでなごむ話を。

瑞山と共に暮らしていた甥っ子達に関する獄中書簡の記述のあれこれ。
瑞山の姉・奈美が未亡人になって瑞山宅の離れに住んでおり、姉の子、竹馬と仲吉を武市先生は可愛がっておりました。
仲吉などは足が悪いので、瑞山がこの子は医者にしようと勉強を見ていたそうです。
兄の竹馬は瑞山の道場で稽古を付けてもらっていたと思われますが、瑞山投獄後は久松喜代馬の道場で習わせることになったようです。瑞山も手紙で「至極よき事」「御やりくだされたく、稽古を止めてはどうにもなり申さず」とこれに賛成しています。
「竹馬、仲吉なども毎日毎日精出しますろう。どうぞ/\、あまりぶすぶす叱らんようになされませ。武芸・学問ばかりはどうぞ/\御世話なされたく……」
「竹馬など、日々雨などふり、弁当たまるまいとぞんじ候」竹馬が獄中への食事の配達も担当してたんでしたっけ。こっちは死の九日前の手紙。
瑞山は獄中から甥っ子達のことも気遣っていたんですね。
子供のいない武市夫妻には子供代わりだったんじゃないかなぁ。
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